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2024年02月23日
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わたしはその時、地元の福岡の田舎町で女友達と呑んで華を咲かせていた。
何故か多種多様な友人がいる、いや友人をして頂いているのだがこの83歳という年齢にして、2週も3週もして、今現在改めて地元の中学の女友達とつるむことが増えた。いわば言葉に衣をつけることを知らない、かつて同じクラスで『今日は○○、来るのかなあ』とぼ~っとしていた中学時代のクラスメイトを基にした悪友たちである。
テストの合間に今なにしてるの?とメールをすれば「今ショウタ(友人の彼女)と遊園地にいる!」と即レスしてきた彼女も、中1時代に突然女性数名で呼び出してきて
「アイツ(塚本)は私の彼氏だから…解ってるよね???」と言ってきた私を震え上がらせた某海賊漫画のシャン○クスのような赤髪の彼女も、フルーツの形をした小さな消しゴムがついている鉛筆のキャップを「うん」というまで「頂戴ちょうだいちょうだいちょうだい」と言い続け手に入れるも、わたしに奥の手:大人の力を使い奪い返された彼女も今や二児や三児の母であり、わだかまりはひとつもなく昔話や今の恋愛について朝まで語り明かす。時に子供たちを連れて、時に大人だけで、時に地元の友人をそれぞれ誘って。
『いつか私に「あなたがいつも怖かった、いつも見透かされていると思った」と進級時に言った小4の担任の大坪先生に
「あの発言何だったん?言う意味あった?ねえ」と聞いてやりたいものだな』
などと生産性のないことを考えながら鶏肉を食み、級友たちと談笑しながら次回の飲み会の擦り合わせも兼ねてビールを煽りヨイチョしながら
「山下も今度の飲み会に来るん?だったら長崎に謎に豚の頭を飾り付けて祀るランタン祭にちなんで持って帰るか」
と傷つける笑い、いいえよく言い過ぎたただのデブ悪口で口を滑らせ言葉を宙に浮かせたところで、美人なPJのパンダ子からLINEが来ていることに気づいた。
「お店決まった?」
華の金曜日で個室で靴を脱がなくて済む店はどこからも需要があるようで繁盛しているらしく、ネットでは空いているのかと予約しようとしたた刹那次の瞬間には予約が埋まっていたりして男性陣のオススメや行きつけのお店などを教えて頂いた。わざわざ一休さん.com で調べてくれ提案してくれた男性達には感謝しかない。
そしてもちろん、普通の合コンには慣れているものの都内の土地勘が無く、どのような項目がパパ活女性のツボを押さえそしてある程度楽しめながらも個人的空間が守られ、開放感のある場所なのか一㍉も、いや一ナノも予想もつかない私の
右腕として友人としてサポートしてくれた🐼子の存在のありがたみは毎度さることながらである。
「この子がいてよかった…イイ男性が来ますように」
そうやって聖女の祈りを捧げながら目を閉じ睡眠療養する日々が続いた。(闘病日記ではない)
今回、ふとこういうところにも気を遣うとよりデキると思われるのだなと思った瞬間がある。
それは・・・
『ビールやハイボールの好みの銘柄を確認すること』と
『男性の好みの服装があるか確認すること・・・』である。
ビールメーカーのビの文字も気にしていなかった私である。仰天たまげたの助であった。
タイトル たまげている私
また男心をくすぐる『男性陣の方々の好みを知りたいです』という気遣いメッセージにも度肝を抜いた。
そもそも男性の好みに合わせてきたことのないスタイルと服の”れぱあとりい”が少なすぎる私にとってみれば、
ミニスカや貝殻ビキニやなどを提案されてもどうしようもできない。
何か下心や目のやり場に困る系の要望を言ってきた男性がいるとすればただ『笑止』と言い放ちギリースーツで向かう。
いやスナイパースタイルで行こうと思う。私の服装のれぱあとりい、は「全裸」「スナイパー」「ギリースーツ」の三択である。ミニマリスト過ぎる。
ちなみに服装の好みでいうところの『ちょいエロ』と『アナウンサー清楚系』は王道のツートップではないかと思っている。
私の持ち札でいうと、全裸とギリースーツの2択となる。どちらでいくべきか・・・
迷っていると会えば会うほど味がするであろうするめ系アラサー女性が「私はこれで行きます」とドチャクソエロワンピ(ミニ丈)の写真を送ってくれ、
20代前半ピチピチの女性が「私もミニ丈で行きますね♡」と反応をくれた。
それなら私も・・・とギリースーツで行きます、と女性グループラインにピポパ(古いけれど使いたい表現だった)と打ち込むと
・・・・。(何言ってんだまたテメエ~訳の分からん事を)
全員の既読がついただけで反応はなかった。
・・・・。(快感)
LINEでも言葉が宙に浮くさまを目にして、痛快を味わう昼下がりであった。
提案してもらった数件の店の中からお店は 近江うし焼肉 にくTATSU銀座店という店に決めた。
靴をわざわざ脱がなくてよくて、完全個室の呑み放題があり、ひとり単価一万円ほどのコース。
高級ブランド和牛近江牛をご堪能いただける銀座の隠れ家焼肉「にくTATSU 銀座店」。
三大和牛の中でも日本で一番歴史のある、独自のルートで仕入れた滋賀県竜王町産を中心とした近江牛を提供。と書いてある。
もし行く機会があれば、
「ふ~んここおせきたちが合コンしていたところか~」などと思うなどして欲しい。
お店紹介インフルエンサーの気分などを味わいたい、そして近江牛のことをちかえ、やらこのえやら呼び「おうみ」だよと正された私の無念も晴らして欲しい。
「毎回思うけれど独自のルートで仕入れた、って表現なんだか裏の組織みたいだなあ」と至って物を知らない感性の私の中の少年、そう中二病の性(さが)が疼く。
そして張り切って銀座に早く到着し過ぎたため、私と🐼子は女子会をしようということでもう一人の女子会に参加予定の
海鮮ちゃん(仮名)の到着をミスド(銀座店)で待つこととした。腹がペコペコである。
さっきからもう、お腹と背中がくっつくぞという歌謡曲のフレーズが私の脳内ではなく腹の中を巡っては主張し会話どころではなくなっていた。
「おなかすいたね・・・」と貧しい国の堅いパンしか食べられない子供たちの気持ちに思いを馳せる。
フィリピンの子供たちなど、バナナの収穫はすれどバナナの実は食べたことなどなく、皮や茎しか食べる機会がないらしい。
そのような事を考えながら時間が過ぎるのを待った。
なんだか悲しい気持ちになっていると突然ある男からオープンチャットの男性用LINEの通知が鳴る。
「僕も(女子会に)参加していいですか?」
女子会に強いな、と思わないこともなかったが(誘っておいて)
高鳴る鼓動、浅香航大似のイケメンが来たらどうしよう、、、?
もしも恋がはじまってしまったら、、、?
私にはパートナーがいるのに・・・?まさか禁断のラブロマンス、月9恋愛膣ボッコなるか・・・?
そんな淡い期待を頂きつつ、
「いいですよ、ミスド銀座店の扉の前に輝いている女がいると思います」
そう言ってパンダ子を一人残し、トイレに立った。
花より団子?いいえ、男より尿意である。
つづく